1729年にビバルディは、歌劇「アテネの人々」RV.702をフィレンツェにて上演しております。ビバルディは、ベネチアやフィレンツェ等の都市で成功を治めた歌劇を中心とする作品の上演だけではなく、旅先や旅から戻りベネチアにて、自己の十八番と言える協奏曲の新作を創作し続けることにも、更に意欲を燃やしていた為か、けしてその活動の手を休めることはありませんでした。
このようにして同年には、フルート協奏曲集等(作品10)、バイオリンとオーボエの協奏曲集(作品11)、バイオリン協奏曲集(作品12)、を作曲し出版している背景から、既に50歳を過ぎた年齢で病気がちだった身とは言え、そのエネルギッシュなビバルディの創作意欲には目を見張るものが感じられます。