ビバルディのフルート協奏曲集編(1) 

ビバルディの絶え間ない協奏曲への創作意欲
フルート協奏曲集編(1)
 
史上初のフルート協奏曲集として、ビバルディが音楽史上において偉大な功績を残したと言われている作品の1つです。
その背景として、当時はバイオリン等、弦楽器を独奏とする協奏曲が主体とされていましたが、その当時、時代を先取りした類希なる画期的な作品であると褒め称えられた事実があるからでしょう。

この曲集は、全6曲から構成されており、第1番から第3番までは各々のモチーフからユニークな標題が付けられております。
また第2番(5楽章形式)以外は、すべて3楽章形式で作られております。

以下に、まず全6曲中の3曲の構成を順番に記します。

第1番ヘ長調「海の嵐」RV.433
<第1:アレグロ ヘ長調、第2:ラルゴ ニ短調、第3:プレスト ヘ長調>、

第2番ト短調「夜」RV.439
<第1:ラルゴ、第2:プレスト「妖怪」、第3:ラルゴ、第4:プレスト、第5:ラルゴ「夢」、第6:アレグロ>、

第3番ニ長調「五色ひわ」RV.428
<第1:アレグロ ニ長調、第2:ラルゴ ニ長調、第3:アレグロ ニ長調>

となっております。
これら3曲からは、部分的に少し前に創作された「四季」の曲調を連想させるような旋律が感じ取ることができます。