バッハのカンタータ第4番「キリストは死の縄目につながれたり」

カンタータ第4番(その1)
「キリストは死の縄目につながれたり」BWV.4

バッハの「カンタータ第4番」の原曲は、宗教改革で知られるマルティン=ルターが(1483~1546年)、1524年に作詞しラテン語の賛美歌「過越の生贄を讃美せよ」の旋律にはめ込んで、作曲まで手掛けたコラールが元になっております。

バッハは、ルターのこのコラールの歌詞をそのままモチーフに使用し、原曲のコラールの旋律を組み込むことで、全8曲から構成される変奏曲として創作しています。

また全8曲がホ短調で統一されている特徴があります。尚、ホ短調とは楽譜上の五線譜において、最上段になる第五線にシャープが書き込まれている形式となります。

またこの形式は、ドイツではシャープが「十字架」と呼ばれていることから、神が唯一であり神を高くかかげる十字架を象徴するために、この調性を選んだものと考えられます。

なお、現在伝わる最古の資料は、1724年か1725年の再演のために書き直されたパート譜と言われております。また初演および作曲時期について広く知られている仮説は、クリストフ=ボルフらが唱えた1707年説で、ミュールハウゼンへの就職試験のために作曲されたものとされています。