<第4番ホ短調>
ビバルディの「調和の霊感」第4番は、4つのバイオリンのための協奏曲となっています。
また、第4番も「調和の霊感」の第2番と同じように、緩急が繰り返されるのが特徴。
第1楽章は緩、第2楽章は急、第3楽章は緩、第4楽章は急、で構成されており、全4楽章形式からなる協奏曲となっています。
また、この曲は、合奏から独奏への移り変わりをかなり顕著に表現している協奏曲の1つとなっています。
ちなみにこの第4番を聴いた時に、全4楽章の形式で構成されていると理解した場合は、第3楽章のアダージョは極端に短いものですし、これは前後に位置する、早い楽章同士をつなぐ意味を果たす役割があるもの、と考えることができます。
なお、このような曲の形式は、同世代の先駆者でもあるコレルリが作曲した協奏曲でもよくうかがい知ることができます。