ビバルディの「調和の霊感」第6番イ短調について

今日はビバルディの「調和の霊感」の中でも、第6番イ短調についてです。

<第6番イ短調>
ビバルディの「調和の霊感」第6番は、全部で3楽章形式からなる、バイオリン協奏曲です。 この曲は、バロック音楽時代の古典的な独奏楽器と合奏で構成されており、合奏協奏曲に大きく発展した、最古の協奏曲と言われています。

まず、第1楽章は、リトルネッロ主題が、3つの動機から構成されています。
全体的にイ短調が主体となっており、転調がほとんど無い構成、というのがその特徴でもあります。
また、この第1楽章は、現在バイオリンを学ぶ上で重要な曲目の1つとなっており、主立ったバイオリン学習のための教本に編曲された形式で掲載されています。

第2楽章は、14小節のカンタービレとなっており、大きく分けると前半、後半の2部構成になっています。
また後半の形式が、前半の曲調を自由に変奏したモチーフとなっている、といった特色があります。

第3楽章は、始めの合奏による楽節がホ短調で、次にイ短調、続いてハ長調、終りにイ長調の調性で再現されています。
また最終部の辺りでは頻繁に、独奏と合奏が交互に入れ替わる演奏形態となっています。