ビバルディ「調和の霊感」第7番、第8番について

今日は、ビバルディの「調和の霊感」の中でも第7番と第8番について、まとめてお話します。

<第7番へ長調>

ビバルディの「調和の霊感」の中でも、第7番は、4つのバイオリンとチェロのための協奏曲で、全5楽章形式で構成されています。

この第7番は、コレルリのコンチェルト・グロッソの曲調によく似ている点から、この作品は『調和の霊感』の中でも、比較的初期に作曲されていた曲ではないか、と思われています。


<第8番イ短調>

一方、第8番は、2つのバイオリンのための協奏曲で、全3楽章形式となっています。

第1楽章は、アレグロ、第2楽章は二短調でシチリアーナの旋律となっています。
ちなみに、「シチリアーナ」とは、緩やかな8分の6拍子か、8分の12拍子で作曲される、短調の舞曲のことを一般的に指しています。

第3楽章は、躍動感があふれ親しみ易い曲調です。
この曲は、後世にヨハン=セバスチャン=バッハ(1685-1750:以後はバッハ)により、オルガン用(独奏)に編曲され、オルガン協奏曲 第2番 イ短調 BWV593が誕生した、といったエピーソードもある曲なので、バッハに興味のある方も、ぜひ1度聴いてみてください。