今日は偉大な作曲家ビバルディの生涯の中でも、まずはその幼少期を中心に、いくつかエピソードをご紹介します。
<ビバルディの誕生と幼少期>
1678年 3月4日、ビバルディは、理髪師でサンマルコ大聖堂付きバイオリン奏者としても優れた演奏家であった、父ジョバンニ・バティスタ・ビバルディの長男として、ベネチア共和国に生まれました。
当時のベネチアは、交易が盛んな都市であり、またフランスやオスマンと対立する状況下の基、国力が徐々に低迷する時代背景がありましたが、一般市民でも芸術に対する才能があれば貧富の差に関係無く、評価され取り入れられる革新的な面がありました。
そんな中、音楽界ではアルビノーニ(1671年誕生)、スカルラッティ(1685年誕生)など、今では世界に名立たる作曲家を搬出する、まさに芸術家の宝庫でもありました。
1688年 ビバルディは生まれつき喘息であったため、学校を親元から通う例外が許されています。
そこで、父のもとでのバイオリンの勉強を続けながら、サン・ジェミニアーノ教会付属の学校に入学しました。
なお、このサン・ジェミニアーノ教会は、19世紀ナポレオンによって ナポレオン様式の建造物の翼部を建設するために破壊された、と言われています。
1693年 ビバルディは社会的地位を確立するために(当時は、一般庶民でも出生できる道とされていた)聖職者になる道を選び、剃髪を受けました。
それ以降から、徐々にビバルディの才能が開花していき、今なお残るすばらしい作品が、次々と作曲されていくのです・・・。
というわけで、次回はビバルディのまさに「人生の転換期」について、さまざまなエピソードを交えながら、ご紹介しようと思いますので、どうぞお楽しみに!