今日は、ビバルディの人生の転換期の中でも、1705年に書いた「トリオソナタ集」を中心に、書いていきます。
<ビバルディの転換期>(中編)
1705年 ビバルディは当時のベネチアの貴族であった、アンニーバレ=ガンバラ伯に献呈されたと言われている「トリオソナタ集」作品1を作曲しています。
このビバルディの「トリオソナタ集」においては、2つの独奏楽器(バイオリン)と通奏低音(ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロ)が主体の演奏となっているのが特徴。
ビバルディの作品の中で、現在知られているもっとも古い作品とされています。
なお、「トリオソナタ」の形式は、ビバルディに先駆けて既に音楽界で成功していたコレルリ(1653-1713)によって洗練されたと言われており、ビバルディはまさに、この影響を受けた、と考えられています。
また、このトリオソナタ集は、全体で12曲有り第1番ト短調 RV73、第2番ホ短調 RV67、第3番ハ長調 RV61、第4番ホ長調 RV66、第5番ヘ長調 RV69、第6番二長調 RV62、第7番変ホ長調 RV65、第8番二短調 RV64、第9番イ長調 RV75、第10番変ロ長調 RV78、第11番ロ短調 RV79 、第12番二短調 RV63「ラ・フォリア」、構成されています。
ちなみに「ラ・フォリア」とは、スペインの独特の古い舞曲をモチーフとした曲調であり、ビバルディだけでなくバロック時代に複数の音楽家が、変奏曲を遺しています。