バロック時代後期のオペラ(5)歌劇アルジッポその1

バロック時代後期のオペラ(5)
歌劇アルジッポ(RV.697)その1

ここでは、前述した歌劇<アルジッポ>に関する話題を少々紹介しておきます。

その作品番号でも認識されますように、現存するビバルディの歌劇の中でも初期に書かれた作品の位置付とされるものです。

初演は、1730年にプラハ(スポルグ劇場)にて上演されており、初演当初より多くの聴衆から好評を博したと言われております。

この歌劇は、当時ビバルディの作品にとりわけ関心を寄せていたプラハのベルトビー伯爵から、<実に偉大>と賞賛されたと言われております。

またこの史実は、歌劇<アルジッポ>が上演された当時の台本に、ベルトビー自身が記載した思われる筆跡で今でも保存されていることからビバルディの歌劇が、この当時から諸外国で成功を治めていたことが理解されます。

なお、このベルトビー伯爵は、リュートのための協奏曲と2曲のトリオの作曲をビバルディに依頼した人物でもあるとされています。