バロック時代後期のオペラ(10)ビバルディと父の影響

バロック時代後期のオペラ(10)
ビバルディと父の影響

ビバルディがオペラの創作を、意欲的に継続してきた背景には、ビバルディの父ジョバンニの影響を受けていた点がありました。

この当時、以前より父ジョバンニはフランチェスコ・サントゥリーニとサン・タンジェロ劇場の共同経営をしており、同時にオペラの作曲も施しておりました。
これは無論、当時オペラが生計を立てる手段として有効であった為ですが、ビバルディ自身もこの劇場運営を担う立場にあった事から、次々と聴衆の話題となる作品を創作せざるを得なかった背景があったと言われております。

1712年からは、実質上ビバルディ自身が同劇場の経営権を譲り受け運営していたとも言われております。

以下に現存する作品のうち、残りの7曲程を記します。

19. 離宮のオットーネ大帝(RV.729)
20.シルビィア(RV.734)、
21. テウッシォーネ(RV.736)、
22. ティート・マンリーオ(RV.738)
23.試練の中の真実(RV.739)
24. 愛と憎しみに打ち克つ美徳、すなわちティグラーネ王(RV.740)<第2幕のみが作曲されています。>

などがあります。

これら、ビバルディの歌劇の大半は全三幕で構成されており、ドランマ・ペル・ムジカ(オペラ・セリーア)となっております。
そして、現存する24曲の中でも一部は完全な形式で残っていない曲が、上記に含まれる5曲程となっています。