バロック時代後期のオペラ(12)楽譜のないビバルディのオペラ

バロック時代後期のオペラ(12)
楽譜のないビバルディのオペラ

ビバルディのオペラ上演に掛ける情熱も去ることながら、聖職者としての活動をも両立させている一面があります。

具体的には、ビバルディが1714年に「狂人を装うオルランド」(RV.727)作曲しながらも、なおもピエタ養育院で司祭を務め1714年にオラトリオ「ファラオの神モーセ」を、更に1716年には、オラトリオ「勝利のユディータ」を初演するなど、音楽学校での教育活動をもこなしていたと点にあると言われております。

また、ビバルディのオペラで残念ながら楽譜の現存していない曲が下記のように21曲もあります。

ここでは、まず7曲を以下に記します。

1.アデライデ(RV.695)、
2.アリースティデ(RV.698)
3.パルティア王アルタバーノ(RV.701)、
4.カンダーチェすなわち真の友人たち(RV.704)
5.愛と憎しみに打ち克つ貞節 RV.706、
6.クネゴンダ RV.707、
7.裏切られ、復讐した忠誠 RV.712 

などがあります。

またビバルディの創作は、類希に見る執筆の早さで、まるで書写するかのような早さで作曲してしまう程で、オペラも26年間に1年あたり2作品のペースで完成させたことになり、ビバルディの鬼才ぶりが表れています。