17世紀の後半、当時のイタリアにおけるカンタータは、人間の肉体や魂が擬人化されてが登場する倫理的な作品もあり、音楽劇のシナリオともなったモチーフが用いられる場合もありましたが、その大半は牧歌的または歴史的な題材をモチーフにした恋愛を扱ったものが主体とされていました。
さて、ビバルディのカンタータにおいては全部で23曲程が知られておりますが、そのうちのまず6曲を以下に記します。
1.「美しいぶなの木陰で 」RV.649 、
2.「見つめた時に」RV.650 、
3.「愛よ、お前の勝ちだ」RV.651、
4.「そよ風よ、お前はもはや」RV.652、
5.「哀れなわが心」RV.653 、
6.「エルヴィーラ、エルヴィーラ、我が魂よ」RV.654 、
6.「夜も更けて」RV.655
などがあります。
なお、基本的にこれらのカンタータはオペラにも似ていましたが、歌い手に演技等の演出効果が持たせる構成は無く、音楽・歌詞のいずれにおいても創造的な世界がかもし出されているのが特長であると言われております。