ビバルディの「ラ・チェトラ」(前編)

ビバルディの「ラ・チェトラ」について(前編)

以下に12曲のバイオリン協奏曲の内、まず順番に5曲の構成とその特徴について記します。

①協奏曲集協奏曲 第1番 ハ長調 RV181a
<第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ」>
2曲目の独奏パートでは情緒深い音色が漂い、3曲目ではこれと相反してリズミカルな曲調に変わるのが印象的です。

②協奏曲 第2番 イ長調 RV345
<第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ」>
1曲目で長調と短調が斉奏し、3曲目では朗らかな明るい旋律が特徴です。

③協奏曲 第3番 ト短調 RV334 
<第1楽章「アレグロノンモルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロノンモルト」>
旋律に重厚さすら感じられる1曲目と、通して落ち着いた旋律の2曲目が特徴です。

④協奏曲 第4番 ホ長調 RV263a 
<第1楽章「アレグロノンモルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロノンモルト」>
1曲目では旋律のメリハリが顕著な構成で、また3曲目が第1番の3曲目の曲調と同様にリズミカルな躍動感があるのが特徴です。

⑤協奏曲 第5番 イ短調 RV358 
<第1楽章「アダージョプレスト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ」>
短い序奏のある1曲目とビバルディらしい情熱的な音色を表現する3曲目が特徴です。