バッハのオルガン協奏曲集について(その3)

バッハのオルガン協奏曲集について(その3)

1700年初期の頃、バッハはビバルディの作品をよく研究した時期でもあったと思われます。
中でもビバルディの弦楽器を主体とした協奏曲がその対象となります。

先にも触れましたが、この頃のドイツの音楽は、当時、音楽先進国であったイタリアから入り込んで来る新しい音楽の影響を受け、これを追従している時期であったからで、バッハというドイツ初期に現れた大音楽家もイタリア音楽に自然と関心を持たざるを得なかった環境にあったと言えます。

この背景には、当時の王家、貴族らが国の繁栄、統治の為に、常に新しい音楽を取り入れようとしてきたこともあり、好んで自国の作曲家にその演奏や編曲をさせていたものと考えられます。

バッハのオルガン協奏曲の一部もそのような背景で編曲されたものの一部となります。
次回より、オルガン協奏曲の残り4曲(第2番、第3番、第5番、第6番)の特徴や構成を記します。