バッハのオルガン協奏曲集より<第4番 ハ長調 BWV595>

バッハのオルガン協奏曲集について(その2)
<第4番 ハ長調 BWV595>

バッハのオルガン協奏曲集(その1)から続いています。)

先に触れたエルンスト公2世の原曲版による2曲中のもう一方の編曲作品が、この4番です。
特徴は単一楽章で、ソロとトゥッティの交付が非常に華やかに行なわれており、速度の指定が無いユニークな形式となっております。

バッハも当時広くもてはやされていたイタリア音楽に大きな関心を示すようになり、熱心に研究を繰り返していくことで、その原曲が持つ個性、影響を随所に採り入れながら自己の創作を形成していったものと考えられます。

このようにして、バッハは、イタリアの作曲家達が創作したしなやかで、優美な協奏曲の様式に大いに魅了されることで、同時にバイオリンをはじめとするその旋律楽器のイディオムが、鍵盤楽器と意外にも近親性を有している事実にも着目することで、独自の音楽技法を確立したと言われております。