バッハの生涯とその遺作(誕生と幼少期について)

前回まではビバルディについて、その生涯や楽曲などを中心に詳しく書いてきましたが、今回からは、バロック音楽の中核を築き上げ、数多くの偉大な音楽を生んだドイツの大作曲家「ヨハン=セバスチャン=バッハ」が残した名曲の数々を抽出し、彼の生涯を交えて掲載していきます。

<バッハの生涯とその遺作>
1)誕生と幼少期

ヨハン=セバスチャン=バッハ(以後バッハ)は、宮廷音楽家、また優れたビオラ奏者であった父ヨハン=アンブロジウス=バッハの末子として1685年3月21日にドイツのアイゼンナハに生まれました。

バッハ家は、16世紀から19世紀半頃までにかけて伝統的な音楽家の一族でありました。
先祖代々から、オルガン奏者、作曲家、聖歌隊指揮者、町楽師、宮廷音楽家などを務める家柄で、バッハは幼い頃からこれら数々の先祖達を誇りにしながら、幼少期からオルガンに触れるなどして音楽の育成においては恵まれた環境にあったものと言われております。

バッハの音楽の才能は既に幼少期から既にみられ、1692年、7歳時にアイゼンナハのラテン語学校に入学し、聖歌隊員として活躍し、幼い頃より父からも音楽の手解きを受けていたこともあり、これが後のバッハの音楽活動においての基礎となったものと言われております。