第2曲 アリア「わがイエスよ、我を導きたまえ」ト短調、9/8拍子
アルト、オーボエ、通奏低音で演奏されます。
2曲目は、穏やかにジグを奏でるオーボエの旋律を主体にして、イエスを平穏無事にエルサレムへ導くようにとの祈りが込められています。
またアルトの独唱の旋律は、曲の至るところで同音の継続が含まれた構成となっています。
第1曲 の「アリオーソと合唱」で見られたオーボエのオブリガートの特徴が、この2曲目のアリアにも続いており、この共通性を見つけることができるところには興味深いものがあります。
ここで、ジグについて少々触れておきます。
ジグとは8分の9拍子または、8分の6拍子の舞曲のことで、イギリスやアイルランドの民俗舞踊形式の一つで、別名ジーグ とも呼ばれており、よくバロック組曲の最終曲にて構成され、される特徴があります。
なお、印象的なのはキリストが救いの精神で自ら受難に立ち向かっていこうとする状況を表現する為に、協和性の低い不安定な和音の旋律が含まれている個所であるかと思われ、何とも自然に慈悲深さを感じることができる曲であると思います。