第7曲 第6変奏「かくて我ら尊き祭を言祝ぎ」
第6曲目では3/4拍子でしたが、再び1曲目から5曲目と同様に4/4拍子に戻る構成となっており、ソプラノとテノールの独唱と通奏低音で演奏されます。
冒頭から、三連符によるリズムの構成が主体となっております。
ここでは、目に見えない敵と格闘する前の恐怖心から、戦いに打ち勝った後に湧き上がる喜び、解放感を表現しており明るさが感じられます。
なお、三連符とは、基本的な音符を3等分するためのもので、原音符の2分の1の音価の音符を3つ並べ、3の数字を付す形式となります。
始めにソプラノ独唱が、そしてこれを追うようにテノールの独唱が続くカノン(追複曲)が取り入れられており、第5曲の冒頭でのテノールとアルトのそれを思わせる様です。
節の末尾では、ソプラノとテノールが一緒に三連符のメリスマ(シラブル様式である1音節対1音符で作曲されている部分に、2つ以上の音符を用いて歌うこと)が出てくるのが特徴です。