バッハのブランデンブルク協奏曲(その2)第1番ヘ長調

バッハのブランデンブルク協奏曲(その2)
第1番ヘ長調 BWV.1046

この曲は、ケーテンでの音楽活動かそれ以前に冠婚儀式などの祝祭行事の催しの為に、作曲されたものが原曲であると言われております。

また、シンフォニアヘ長調BWV.1071と似通った点が多く見受けられる事から、これが原曲ではないかとも言われております。

楽器編成は、独奏楽器群にホルンが2台、ファゴットが1台、バイオリン1台、オーボエ3台、ビオリーノ・ピッコロ1台、この他には弦楽器群(バイオリン2台、ビオラ、チェロ)、ハープシコード、以上により演奏され、6曲の中では最大の編成規模となっております。

尚、ビオリーノ・ピッコロは、バイオリンよりも3度程高く調弦された弦楽器で現在での使用は希となっています。

曲の構成は、6曲中の中でも唯一4楽章の構成となっており、第1楽章には速度指定がないユニークさがありますが一般的にはアレグロの解釈にて、「ヘ長調の2/2拍子」で、ホルンとオーボエが、弦楽器群と共に奏でる悠々と流れるような旋律が特徴です。

第2楽章が「アダージョのニ短調4/3拍子」で、独奏バイオリンとオーボエが主体になり、情緒感が漂い寂寥すらただよう旋律が印象的です。第3楽章が「アレグロのヘ長調8/6拍子」で、あたかもバイオリン協奏曲であるかのように独奏バイオリンが中心になってこの曲を引き立てていきます。

第4楽章がメヌエットで次のような形式です。(第1トリオ、メヌエット、ポロネーズ、第2トリオ、メヌエット)で、メヌエット部が全楽器にて、トリオ部は管楽器、ポロネーズ部は弦楽器のみで演奏されるというユニークなものとなっています。