バッハのブランデンブルク協奏曲(その4)第3番ト長調

バッハのブランデンブルク協奏曲(その4)
第3番ト長調 BWV.1048

ブランデンブルク協奏曲の最大の特徴は、これまで紹介してきた1番、2番とは異なり、独奏楽器群と合奏部との区別が無いところにあります。

楽器編成としては、弦楽器群のバイオリン3台、ビオラ3台、チェロ3台、ハープシコードらにより演奏され、管楽器の登場が無いというユニークな構成となっています。
個人的には、6曲中では比較的親しまれ易い旋律の曲ではないかと思います。

第1楽章は「ト長調2/2拍子」で、雄大で堂々したリズミカルな旋律がユニゾンでバイオリン群により奏でられ、その他の弦楽器がこの主題を追うように旋律を従順に引き継いでいく形式で展開されていきます。

第2楽章は「ホ短調アダージョ4/4拍子」で、即興演奏を意識した形式で2和音のみが1小節だけで構成されており、これもこの曲の特徴の1つであるとも言えます。

第3楽章は「ト長調アレグロの12/8拍子」、早いテンポの主題がバイオリンを皮きりに、ビオラ、チェロへと低音弦楽器に引き継がれていき、第1、2楽章とは対象的に駆け足でこれらが繰り返されいささか、かなり早い演奏で展開されていく面持ちをいだかされる印象があります。