バッハの「平均律クラヴィーア曲集」 第2巻(その7)

バッハの「平均律クラヴィーア曲集」 第2巻(その7)

平均律クラヴィーア曲集の前奏曲もさることながら、ここからはフーガについて触れてみたいと思います。

フーガにおいては、深く緻密な構想の上に成り立っていると思われる様式が見られます。
前奏曲と同じ様に、バッハの平均律におけるフーガも多様な形式を示しています。

第2巻の24曲のいずれも同じ構造となっていないことには驚愕するばかりで、バッハの旋律を構想する曲想が如何に多種多様に富んでいたことを表すものと思われます。

一般的にフーガは、多声音楽においてその曲を構成する上で優れ機能性を兼ね備えた構造となっているのですが、この第2巻においてはバッハ自身によってより極められた最高のフーガと言える仕上がりとなっているのです。

中半の8曲は、以下のとおりです。
9.BWV878 前奏曲 - 4声のフーガ  ホ長調、
10.BWV879 前奏曲 - 3声のフーガ  ホ短調
11.BWV880 前奏曲 - 3声のフーガ  ヘ長調、
12、BWV881 前奏曲 - 3声のフーガ  ヘ短調
13.BWV882 前奏曲 - 3声のフーガ 嬰ヘ長調、
14.BWV883 前奏曲 - 3声のフーガ 嬰ヘ短調  
15.BWV884 前奏曲 - 3声のフーガ  ト長調、
16.BWV885 前奏曲 - 4声のフーガ  ト短調