前回に続いて、6つの無伴奏チェロ組曲 -第2組曲二短調 BWV.1008の 「第4曲~第6曲」について紹介します。
④第4曲「サラバンド」、二部形式、3/4拍子。
冒頭で同じ音階が、チェロの2本の弦で奏でられるというユニークさが見られる特徴があり、
後半のパートにおいては、その独特の旋律から過去に見たことがあるような懐かしい情景を思い出させる雰囲気を感じさせてくれます。
⑤第5曲「メヌエット」 I/II、三部形式、3/4拍子。
第1組曲の「メヌエット」と同様に、大きく分けて第1部、そして第2部の軽快なメヌエットの後に再び第1部が演奏される3部形式で構成されています。
第2曲の「アルマンド」と同様に、ここでも再び重音が登場し、美しく整ったバッハらしい旋律を背景に、情熱的な要素が盛り込まれています。
⑥第6曲「ジーグ」、二部形式、3/8拍子。
早いテンポで演奏され、そのリズミカルで歯切れの良い音型に特徴があり、これが最後まで繰り返し展開されていきます。多声的な曲調の響きが印象的であるのもこの楽章の特徴です。