バッハの「6つの無伴奏チェロ組曲」第3組曲ハ長調(第1曲~第2曲)

バッハの「6つの無伴奏チェロ組曲」-第3組曲ハ長調 BWV.1009 「第1曲~第2曲」

今回は、前回に続いて、6つの無伴奏チェロ組曲 -第3組曲から、第1、第2曲を紹介します。

①第1曲「前奏曲、プレリュード」12/8拍子。
リトルネッロ形式で作られており、特徴的なのはバッハがあまり自己の作品では取り上げて
いない演奏様式が見られる点です。

例えば、同じ旋律を重複させるパートにおいては、音の強弱を明確にする為の記号の配列が駆使されているところにあります。

また2本以上の弦を用いて同じ音を交互に奏でる事により絶妙な効果音を作り出している点にも、そのようなこの曲独特のモチーフを編み出しているのです。

②第2曲「アルマンド」二部形式、4/4拍子。
第1番、第2番組曲の「アルマンド」よりも、緻密でより繊細さが顕著に表現された曲調がいかにもバッハらしい優美な音の組み立て方であると思わせるようなところがあります。

また全体を通して曲のテンポも比較的、穏やかで程良くゆったりと着実に演奏されている面持ちがあり聴いている者に心地良さを与えてくれるのです。